日本サイドカー連盟は創立から45周年越という、まさに日本のモーターサイクルクラブとして今日まで会員の皆様に支えられて継続するに至っております。
その経緯は、側車付自動二輪車免許の存在が1960年に消え、サイドカーという乗り物がモータリゼーションの大きなうねりから取り残され、まさにその灯が消えかかりつつあることがきっかけとなりました。そうした時代を経て1968年5月の連休に、サイドカーのスポーツ性という不思議な魅力に取り憑かれていた数名の若者が、群馬県下の利根川支流の河原にテントを張り、車座になり酒を酌み交わしながら愛するサイドカーたちを将来に残すために語り合い、Japan Sidecar Communityこと日本サイドカー連盟の創立を決意したのがJSCと全国ミーティングの歴史の始まりです。
サイドカーを通じたCommunity=共有、共通の者が集まるとの意味合いから命名され、性別、年齢、国、職業など一切の壁なく活動、以来、全国ミーティングは毎年5月の連休に1度も欠かすことなく開催されてきました。当初の利根川河川敷でのキャンプにはじまり、遠来の方々に配慮してホテル開催になった箱根を皮切りに蓼科高原、伊豆、富士山、菅平、蒲郡、琵琶湖などで開催。時には初期の主旨を組み入れたキャンプ方式も採り入れ、250人から600人もの参加者を集める大イベントに成長して現在に至っています。
そしてサイドカーリストとしての規律ある行動、伝統ある乗り物を愛する心が皆様に通ずることとなり、いまでは各地での催事開催が歓迎されている団体のひとつとなりました。サイドカー関連ミーティングも1月の高知よさこいミーティングに始まり、5月の全国ミーティング、8月の東北ミーティング、9月のオータムミーティング、11月第2週目の西日本秋のミーティングの開催のほか、各支部およびクラブ支部において関連ツーリングが開催されています。
特に5月の全国ミーティング/サイドカーフェスティバルは、サイドカーを愛好する私たちの日本最大のサイドカーイベントであり200台以上が参集する、世界でも屈指のサイドカーミーティングです。サイドカーを愛する心を持ち寄り、さらなる悦びを発見する最大の機会ともいえ、普段は一人で走るのが好きであっても、100台以上のサイドカー仲間たちとマスツーリングして走れる機会はそうそうありません。そして全国ミーティングで仲間達と出会うこと、語ることで、その後の人生に与える影響は測りしれません。
会員の皆様におかれましては、各地のミーティング開催に向け愛車を整備し、万障お繰り合わせの上ご参加くださるようお願い申し上げます。
私の思いは可能ならばそうしたミーティングで会員の皆様全員とお会いすることです。そして皆様の笑顔をお迎えし、皆様との語らいをなによりも楽しみにしています。
最後になりましたが皆様方サイドカー愛好家のご健勝と交通安全を心よりお祈り申し上げます。
JSC設立者である小見欽哉は、2012年2月10日午後9時50分に、その生涯を終えました。
JSCでは生前の功績をたたえ「永久会長」としての位置づけをしています。
本文章は本人の生前の文面に基に2015年時の時間的経過を加筆したものです。
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