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サイドカー / トライク

いろいろな視点から解説します。


●サイドカー

サイドカーは高速自動車国道での定員乗車が可能です。
サイドカーはその正式名称を、車検証では「側車付オートバイ」、道路運送車両法では「側車付自動二輪車」と呼びます。
免許区分は自動二輪車、つまりバイクの免許になり、排気量401cc以上のものについては大型自動二輪免許が必要です。
税金、車検などもバイクと同じ扱いとなっていますが、任意保険については「側車付オートバイ」での契約が必要です。
バイク=単車は、運転者の年齢20歳以上で免許取得後3年以上経過していれば、高速自動車国道で二人乗りができるようになりましたが、サイドカー=側車付オートバイ登録であれば「届け済証(軽二輪)、車検証(自動二輪)に明記してある定員までの乗車が可能」ということです。
つまり、車検証に4人乗車が記述されていれば、「高速道路での4人乗りまでOK」ということになります。
また、自動二輪免許取立ての場合は、2人乗りはすぐにできませんが、「側車付オートバイ」登録の車両であれば、こうした制限は除外されています。
ただし実際の取締りの際、上記の事柄を熟知していない例がありましたので、年齢20歳以下で免許歴3年以下の方は、本ページを印刷して携行することを、おすすめいたします。

●車検証に「側車付オートバイ」と明記されていますか?

なお、以上のことは正式に車検証に「側車付オートバイ」と明記された車両をいい、単にオートバイにサイドカーを装備しただけで「構造変更による登録」をしていない車両は該当しません。
単にオートバイにサイドカーを装備して道路上を走った場合には、整備不良などになり即刻もとの状態に戻すよう指示されることがありますので、サイドカーを装備した際には構造変更して正式に車検証に「側車付オートバイ」と記載してもらいましょう。
なお国産車にサイドカーを装着した場合の構造変更には、強度計算式などの専門知識が必要ですから、経験あるサイドカーショップに御相談することをおすすめいたします。
2000年型以降などの最近のオートバイに日本国内でサイドカーを装着する場合には、構造変更時に通常の運輸省認定と同等の制動装置についての欧州規制適合証明などが必要になる場合もありますから、装着時にはよくサイドカーショップと御相談ください。
50ccにサイドカーを装着した場合にはサイドカーに人を乗せることはできません。
51cc以上で250ccまでのサイドカーは軽二輪登録にしなければなりませんが、取り扱うショップが限られています。
軽二輪サイドカーは車幅1.3mを超えると道路運送車両法上では自動二輪車扱いになりますので御注意ください。




●トライク

トライクの運転ができるのは自動車免許所有者です。
サイドカーと勘違いされる車種に「トライク」と呼ばれるものがあります。
トライクとは、バイクの後輪数を2つに増やした三輪型車両です。
サイドカーとトライクは共に見かけは「バイクにそれぞれおまけを付けたような恰好」をしているので誤解を受けますが、両者は運動性能のまったく異なる車両です。
最近の車検証上の扱いでは、サイドカーと同じ「側車付オートバイ」となります。
日本におけるトライクは道路運送車両法上では、外観構造上から「オート三輪乗用車の部類である三輪幌型自動車」の扱いになっていて、地域によっては登録時に車庫証明などが必要、税金や保険なども自動車と同じでした。
しかし、平成11年(1999年)7月16日以降の登録分から車検証上の表記では「側車付オートバイ」として扱われることになりました。
これにより今後、新規登録のトライクはサイドカーとして道路運送車両法では扱われ、ナンバープレートは自動二輪車のものが付くことになります。

●登録形態は2種類あります

但し、既に登録済のトライクは従来通り三輪幌型自動車扱いになり、税金、保険なども自動車と同じです。これを「側車付オートバイ」にするには一旦抹消すると「側車付オートバイ」として抹消されますので、新たに側車付オートバイで新規登録し直します。
また道路交通法上で「サイドカーの形態をしたものであっても、側輪駆動軸などが一体で、側車を切り離してもオートバイの形では独立して走行できない車両」については「サイドカーの形をしていても三輪幌型自動車扱いとなるため、免許は自動車用」となります。
ヘルメットなども必要ありませんが、御自身の安全上から必ず着用して運転されることをおすすめいたします。
以上のことから「旧法で三輪幌型自動車扱いとなるトライクなどについては今後も自動車免許が必要」で、「道路運送車両法上では側車付自動二輪車、道路交通法上での免許は普通自動車免許以上」ということになるのですが、法解釈が微妙でユーザー・指導や交通取締まりの双方で混乱するかもしれません。
トライクなどにお乗りの方で心配な方は本説明文をプリントアウトして携行されることをおすすめいたします。




   ソロ サイドカー トライク
99/7/15以前の登録車
トライク
99/7/15以降の登録車
登録区分
オートバイ
側車付オートバイ
三輪幌型自動車
側車付オートバイ
免許と道路交通法区分
自動二輪
自動二輪
自動車
自動車
税 金
自動二輪
自動二輪
自動車
自動二輪
車 検
自動二輪
自動二輪
自動車
自動二輪
高速道路上での最高速度
100km/h
100km/h
80km/h
80km/h
高速道路上での乗車定員
1(2)人
車検証の記載通り
車検証の記載通り
車検証の記載通り
ヘルメット着用義務
あ り
あ り
な し
な し

●注意●

注意:ロシア製ウラル2WDサイドカーやゼウス、メガゼウス、サイドトライカーに類する車両は、上記のトライク99/7/15以降の登録車と同じ扱いになります。
平成12年(2000年)10月1日より軽自動車および自動二輪車の高速自動車国道の政令で定める最高速度が80km/hから100km/hに改正施行されましたが、道路運送車両法にもとずく車検証で「側車付オートバイ」に属するトライクでも、道路交通法では「普通免許」で運転できるため「三輪自動車」扱いになります。
三輪自動車の高速自動車国道における最高速度は、軽自動車(二輪および側車付を含む)と自動二輪車(側車付を含む)が100km/hになったのに対して、そのままの80km/hに据え置かれています。
従いまして「車検証が側車付オートバイで自動二輪免許」の該当車両は100km/h。 「車検証が側車付オートバイで普通免許」の該当車は80km/hとなっています。
またトライクの三輪幌型自動車登録車は「側車付オートバイ」で新規登録し直したほうが、車庫証明、年度および重量税、保険などの面で特典が多いようです。



本項は法規などの改正などで、予告なく変更されることがあります。
また御助言、御質問などがありましたら掲示板までお願いいたします。
(2006年2月2日:JSC事務局)

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